沖縄ならではの台風対策ガイド!不動産会社が教える暮らしの備えと住まい選び


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2025.09.04
住まいのヒント
暮らしかた
沖縄ならではの台風対策ガイド!不動産会社が教える暮らしの備えと住まい選び
沖縄で暮らす上で、台風への備えは欠かせません。停電や断水、暴風による被害を防ぐためには、日常生活でできる準備や備蓄をしっかり整えておくことが第一歩です。本記事では、沖縄で台風に備えるための生活の工夫を中心に、物件選びの際に役立つ確認ポイントもあわせてご紹介します。
さらに、これから住まいを探す方にとっては、台風に強い建物や管理体制を選ぶことも大切な視点です。
目次
家(建物・設備)の台風対策
台風による被害を最小限にするためには、普段からの準備と直前の確認が欠かせません。特に「窓・ドア」「ベランダ」「屋根や外壁」「電気や水道」といった住まいの基本部分をチェックしておくことで、安心感が大きく変わります。ここでは、内外の設備ごとにポイントを整理しました。
窓・ドアまわりの対策
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雨戸・シャッターを閉めて飛来物から守る
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窓ガラスはカーテンを閉め、養生テープやフィルムで飛散を防止
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サッシに新聞紙や雑巾を詰めて浸水を抑える
窓ガラスは台風で最も被害を受けやすい部分です。雨戸やシャッターを閉めるだけで飛来物による破損を防げます。もし設置がない場合も、カーテンを閉めたり養生テープを貼ることで破片の飛散を抑えられます。
また、強い雨が吹き込むとサッシから浸水することがあるため、新聞紙や雑巾で隙間をふさぐのも有効です。
ベランダ・屋外設備の対策
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ベランダの排水口を掃除して水はけを良くする
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物干し竿や植木鉢、屋外洗濯機などは室内へ避難
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エアコン室外機や給湯器は転倒防止や保護カバーで対応
ベランダにある物は強風で飛ばされ、事故につながる恐れがあります。台風前には必ず室内に移動しましょう。
また、ベランダの排水口が詰まっていると雨水が逆流する原因になるため、落ち葉やゴミは早めに取り除いておきます。室外機や給湯器も風で倒れやすいので、固定やカバーで守ると安心です。
屋根・外壁・敷地まわりの点検
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雨どい・屋上ドレンの詰まりを確認(共用部は管理会社へ)
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屋根や外壁の劣化を事前に点検(必要なら専門業者)
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古いブロック塀やカーポートの安全性を確認
建物の外回りも忘れてはいけません。雨どいや排水口の詰まりは大雨時に浸水被害を引き起こします。屋根や外壁のひび割れや劣化も台風で悪化するため、日ごろの点検や必要に応じた修繕が大切です。
さらに、古いブロック塀やカーポートは強風で倒壊の危険があるため、早めに確認しておきましょう。
電気・水道などライフラインの確認
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分電盤やブレーカーの場所と操作方法を把握
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建物の給水方式(直結/受水槽)を確認し、停電時の断水リスクを理解
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非常用給水栓の場所や使用ルールを事前にチェック
台風では停電や断水が起こることがあります。あらかじめ分電盤やブレーカーの場所を確認しておくと、停電後の復旧作業で慌てません。
マンションなどでは、給水方式によって停電時に水が止まるかどうかが変わります。非常用給水栓がある建物もあるので、どこにありどう使うのかを事前に知っておくことが重要です。
生活・備蓄の台風対策
台風のときは停電や断水、物流の停止などで生活が不便になりがちです。いざという時に慌てないように、日頃から備蓄を整えておくことが大切です。
ここでは、停電・食料・情報・外出時の注意といった生活面での対策をまとめました。
停電に備える
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懐中電灯やLEDランタンを準備
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スマホ・モバイルバッテリーを満充電
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冷蔵庫整理やペットボトル凍結で保冷対策
停電は台風時に最も多いトラブルの一つです。夜間に真っ暗になると危険なので、懐中電灯やランタンを複数用意しておきましょう。ろうそくは火災のリスクがあるため、できればLEDランタンが安心です。
スマートフォンは事前にフル充電し、モバイルバッテリーも準備しておくと連絡や情報収集に役立ちます。また、冷蔵庫の中を整理しておき、ペットボトルを凍らせて保冷剤代わりにすると食材の鮮度を少し長く保てます。
食料・水を確保する
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数日分の飲料水(1人1日3Lが目安)
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浴槽に水を張って生活用水を確保
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常温保存できる食料や非常食を備蓄
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カセット式ガスコンロと予備ボンベを準備
断水が起こると飲み水だけでなくトイレや洗い物にも支障が出ます。飲料水は1人あたり1日3リットルを目安に準備しましょう。
さらに、浴槽に水を張っておけば、生活用水として活用できます。食料は缶詰やレトルトなど火を使わずに食べられるものを用意し、加熱が必要な場合はカセットコンロが便利です。予備のガスボンベも忘れずに備えておきましょう。
情報・お金・薬の準備
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電池式ラジオやアプリで情報を得る手段を確保
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停電時に備えて現金を準備
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常備薬・持病薬は余裕をもって確保
台風の最新情報は、スマホだけでなく電池式ラジオでも確認できるようにしておくと安心です。停電や通信障害で電子決済が使えなくなる場合もあるので、ある程度の現金を手元に置いておきましょう。
さらに、常備薬や持病薬は数日分余裕を持って準備しておかないと、必要な時に入手できなくなる恐れがあります。
外出・移動時の注意
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強風時は傘を使わない
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海には絶対に近づかない
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車のドア開閉は風下から慎重に
台風接近中は外出を控えることが基本です。特に強風の中で傘をさすと、骨が折れて飛ばされる危険があります。また、海辺は高潮や高波のリスクが高く、見に行くのは非常に危険です。
車を使う場合は、ドアを開けた瞬間に風で大きくあおられることがあるため、風下側から慎重に開閉するようにしましょう。
住まい選びの基準!内覧で見るべき台風耐性
沖縄で安心して暮らすためには、家を選ぶ段階から台風に強い物件かどうかを見極めることが大切です。内覧のときに少し意識して見るだけで、被害リスクを大きく減らすことができます。
ここでは、不動産会社の目線で押さえておきたいチェックポイントを紹介します。
建物の構造・仕様を確認する
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RC造かどうか(鉄筋コンクリート造は耐風・耐水性が高い)
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雨戸・シャッターの有無と動作確認
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サッシの気密性や劣化状態
建物の基本構造は台風への強さに直結します。特にRC造(鉄筋コンクリート造)は耐風性・耐水性が高く、沖縄では人気の構造です。
また、雨戸やシャッターが付いているかどうか、実際に動かして閉まるか確認するのもポイントです。サッシの隙間や劣化具合も見ておくと、雨水の侵入を防ぎやすくなります。
窓・ベランダまわりをチェックする
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バルコニーの排水口(ドレン)が詰まっていないか
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ベランダに風の通り道ができやすい構造か
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ガラスに飛散防止フィルムが施工されているか
窓やベランダは台風時に被害を受けやすい部分です。バルコニーの排水口が詰まっていると大雨で水が溜まりやすいため、構造や清掃状況を確認しておくと安心です。
また、風の通り道になりやすいベランダは飛来物のリスクが高くなるので注意しましょう。ガラスに飛散防止フィルムがあると、万が一の破損時でも破片の飛び散りを抑えてくれます。
立地・周辺環境を見ておく
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ハザードマップ上で浸水・高潮リスクがあるか
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周囲に高い建物や空き地があり、風の吹き抜けになりやすくないか
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古いブロック塀や倒壊リスクのある構造物が隣接していないか
物件そのものだけでなく、立地や周辺環境も台風対策では重要です。まずはハザードマップを確認し、浸水や高潮の危険があるエリアかをチェックしましょう。
さらに、建物の周囲に風が抜けやすい空き地があるか、倒れやすいブロック塀や古い構造物が隣接していないかなども確認しておくと安心です。
給水・電気などライフラインの方式を確認する
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給水方式(直結/受水槽)と停電時の断水リスク
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非常用給水栓や共用水道の有無
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停電時の非常用電源設備の有無
マンションや集合住宅では、台風時に停電が起こると水道も止まるケースがあります。直結方式か受水槽方式かによって影響が違うため、内覧時に管理会社や担当者に確認しておきましょう。
さらに非常用給水栓があるかどうか、非常電源が備わっているかも、生活の安心度を左右する大切なポイントです。
管理体制・ルールを確認する
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台風時の共用部対策(掲示・メール通知・ゴミ収集ルール)
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エレベーターの停止や再開の方針があるか
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管理会社が定期的に屋上や共用部の点検をしているか
賃貸物件では、管理体制の良し悪しが台風時の安心感を大きく変えます。台風の前に注意喚起があるか、ゴミ収集や共用部の片づけルールが明確かを確認しておくと安心です。エレベーターの停止や復旧に関する方針も事前に知っておくと、停電後のトラブルを避けやすくなります。
また、屋上や共用部を定期的に点検している管理会社なら、被害を最小限に抑えられる可能性が高まります。
おまけ:沖縄ならではの台風時の豆知識
沖縄の台風は、本州で経験するものとは少し様子が違います。海に囲まれた環境ならではの事情から、台風後の暮らし方や建物への影響も独特です。
ここでは、沖縄で暮らすうえで知っておきたい「台風時の豆知識」をご紹介します。
塩害のアフターケアが重要
沖縄の台風で特徴的なのが「塩害」です。強い風が海水を巻き上げ、潮を含んだ風が建物や車、電化製品に吹きつけます。そのままにしておくと、金属部分がサビてしまったり、電気設備が故障したりする原因
になります。
台風が過ぎ去った後は、ベランダや窓、エアコンの室外機や車などを真水で洗い流すのが、沖縄では定番のアフターケアとなっています。
長時間にわたる暴風が続く
本州と比べて沖縄の台風は風が非常に強く、しかも長時間にわたって吹き荒れるのが特徴です。一方向だけでなく、風が巻き込み四方から吹きつける
ため、窓やドアのすき間から雨水が入りやすくなります。
こうした事情から、沖縄の住宅ではサッシの気密性や鉄筋コンクリート(RC造)の構造が特に重視されているのです。
停電・断水リスクが高い
沖縄は島しょ地域で送電網が限られているため、強風や倒木によって停電が広範囲に及びやすいという特徴があります。特にマンションではポンプが止まることで断水につながるケースも多く見られます。
住民の多くは台風前に浴槽へ水をためておくことを習慣
としており、これは沖縄ならではの生活の知恵といえます。
台風と上手に付き合う住まいと暮らし
沖縄での暮らしに台風は切り離せない存在ですが、しっかりと備えをしておけば被害を大きく減らすことができます。家や設備を守る対策に加えて、生活面での準備もあわせて行うことが、安心して台風シーズンを乗り越えるポイントです。
物件を選ぶときには「台風に強い構造や管理体制」が整っているかを確認し、入居後は「日常の備蓄や行動ルール」を習慣化することが大切です。沖縄ならではの塩害や停電・断水のリスクを理解しておくことで、いざというときも落ち着いて行動できます。
中部興産では、地域の環境や住まいの特徴を踏まえた物件紹介や管理を行っています。安心して長く暮らせる住まい探しのために、ぜひお気軽にご相談ください。